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修理道~達人までの道のり~ VOL.9 ブレイス剥がれ編
みなさん、こんにちは。吉山の部屋へようこそ。今回は「ブレイス剥がれ編」をお送りいたします。今回お持込みいただいたのはGibson J-45 Histric Collection通称‟ヒスコレ”です。バック側にノックすると、コンコンという音の中に「ビビッ」という歪音が混じっている状態です。では、さっそく取りかかりましょうっ!・・・・・・・・・っとはいきません。自分には無理です。やった事無いっス。
逃げる気満々で、諸々の言い訳をお客様にしたところ「じゃあ、自分でやる」ということに・・・・・・・・。「ホッ」←(心の声)
お客様:「でも、こういうのって今後も来るんじゃあ無いのかな~?」
吉山:「・・・・。」
お客様:「これを機に出来るようになった方がいいんじゃないのかな~?」
吉山:「!」
吉山:「・・・あの~、少々時間がかかってもよろしいですか?」
お客様:「いいよ。」
吉山:「・・・あの~、もしかしたらミスるかも知れませんが・・・・」
お客様:「いいよ。」
吉山:「!!!」
ってことで、「Gibson J-45 ブレイス剥がれ修理編(危険度:★★★★☆)」の始まりです!
まずは、工具の手配から。米国「スチュマック」さんより‟Brace Repair Jack”なる物と、ついでにヘラもお取り寄せ。実は、前から欲しかったんですけどね。
プチ開封レビューです。金額等の明細がちゃんと入っているのはいいんですが、肝心の商品が、完全に袋から飛び出してましたね。まぁ、いいんですけど。しかし、これは嬉しいですね。ブレイスにかませる為の溝が2パターンあり、恐らく通常のブレーシング用であろう溝と、スキャロップ用であろう溝があります。ここらあたりが、「自作」とは違うところでしょうか。
事前に、ある程度「紙」を挟んでみて、どこが浮いているのかチェックしていましたが、せっかくヘラが届いたので再度チェックしてみました。上記のようにヘラがスッポリ入ってしまっていますが、通常ここはしっかり付いていなければいけない部分です。何らかの原因で浮いてしまっています。パッと見では、付いているように見えてもスキマが空いている場合がありますので、全数チェック(トップ&バック共に)行いました。結果はコチラです。↓
手作りの見取り図です。(汗)黒いラインがブレーシングで赤いマルが浮いている部分です。バック側の合計6カ所が浮いていました。問題は、④と⑤です。作業の内容はおおよそわかるので①②③⑥はさほど問題ないんですが、④と⑤です。手が届かない部分です。目で見えない状態で作業しなければいけません。さぁ、どうするか?
こういった場合、重要なのは自分は「リハーサル」だと思っています。実際に立ててみました。↑ちなみにこれは③番です。隙間も見えますね。『①②は結構楽しい、③⑥は少々難しい、④⑤は地獄』・・・・さて、みなさんはどこから行きますか?
④から行きます。ボンドをヘラで隙間に挿入させて、ジャッキを立てて、締め込んでいく、という流れですが早くしないとボンドが固まってしまうので、形が決まった状態の写真です。
まず、一番悩んだのが「ジャッキを立ててからボンドを挿入」か「ボンドを挿入してからジャッキを立てるか」です。前者でいってみましたが、ボンドを挿入している最中に「カタン」と倒れてしまい、「ヤバイ、急がなければ!」と焦っているとなかなかうまく立ってくれない・・・・・・・正直、「あぁ・・・やっぱ、謝ろうかな?」と思いました・・・・・・(2回目)
順番を飛ばしましたが、トップとバックの保護の為に当て木をして作業しております。ここのクランプは‟締め過ぎ注意”です。
さて、難題の一つは何とかクリアできました。お次はもちろん⑤番いきます。
隙間の範囲が広かったので2本立てています。これは、結構厳しかったです・・・・正直、まぐれで装着出来た感じですね。「もう一度同じ事を・・・」と言われたら出来る気がしません・・・・。ちなみに、これらの作業を‟地上”で再現すると・・・・・
こんな感じです。薬指で白い台座を固定し、中指の先で少しづつ締め付ける感じです。ですが、ある程度締め込んでいくとトルクに負けて、締め込むことが出来ません。そこで、ある程度締め込んだら、こうです↓
ラジペンで締め込みます。これらを「ノールックでやる」という作業ですね。(もちろん、ボンドの挿入、ふき取りなども)二つの峠を越えたところで、まずは一息。
気付いたら、手がこんなでした・・・・(汗)しかし、ここまで来れば後はもらったも同然です。←(急に強気。)一気に行きます。
②番です。ボンドのふき取りも完了しています。ちなみに、一つのブレイスに付き一晩置いています。
①番です。ここはもう、「パラダイス」ですね。目で見ながら作業出来るって素敵ですね。ついでに、引きで見るとこうです。↓
今更ですが、ブレイス(Brace)は「補強する、踏ん張る、ぴんと張る」などの意味を持つもので、その動詞がブレーシングということです。ギター等に用いられる物は和名で「力木(ちからぎ)」とも言います。建築などでも良く使用されている、物の構造を支える重要な役割を果たします。ギターではサウンド面に大きく関与しています。アコースティックギターでは「サウンドの生命線」といっても過言ではありません。
今回、お客様のご好意で貴重な体験をさせて頂きました。店舗で買取るギターもブレイス剥がれが結構ありますので、今後に活かしていきます。そして、このGibson J-45ですがネック折れ痕がヘッド側に残っていたので、お礼も含めて目立たなくしておきます。(謝謝)↓
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完成!何とか仕上がりました。お渡しの瞬間が楽しみです。
以上、ブレイス剥がれ編をお送りいたしました。また、お会いしましょう。
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